DesignSparkMechanical/オブジェクトを同軸に揃える
最近、諸事情でDesignSparkMechanical 5.0 (以下DSMech)を使う機会が増えた。
DSMechは無料で使えるが、Fusion360と比べると若干使いにくいところがある。 今回はオブジェクトを同軸で揃えるという作業に手こずった。
たとえばこんな感じ。ポテンショメータにぴったり合うノブを設計するとする。
ここでこの2つのオブジェクトを同軸に揃える作業に苦戦した。なんとか移動コマンド1発だけで済む方法を見つけたのでここに書いておく。
それぞれのオブジェクトの中心に軸が設定されていると仮定して、ポテンショメータを基準にしてノブを移動させる。
まず、[デザイン]→[編集]→[移動]を選択し、ノブをトリプルクリックしてオブジェクト全体を移動対象とする。
ここから移動を開始する。次の3ステップを移動コマンドから指定する。
- ①オブジェクトの移動中心を決める
- ②オブジェクトの移動方向を決める
- ③オブジェクトの移動距離を決める
まずは①移動中心を決めるところから。ノブの軸を基準とするため、左側の移動コマンドから[アンカー]を選択し、ノブの軸を選択する。
次に②移動方向を決める。同じく移動コマンドから[方向へ移動]を選択し、移動先であるポテンショメータの軸を選択する。ノブの中心にあった矢印がポテンショメータの軸側へ向く。
最後に③移動距離を決める。移動コマンドから[~まで]を選択し、同じく移動先のポテンショメータの軸を再び選択する。
上記のコマンド操作でぴったり同軸に並ぶ。
あとはポテンショメータの軸に合わせてノブに穴をあける。投影機能を使ってノブの底面にポテンショメータの軸形状をコピーすればOK。実物ではぴったりの寸法では 入らないので、オフセットカーブを使って少し大きめの穴に設計しておこう。
あとは適当に横穴をあけたら完成。移動コマンドですっぽりはまった。
TensorFlow2.3のインストール(Win10Pro+GTX1080Ti)
TensorFlow2.0のリリースから1年が経過した。 そろそろ安定してきていると期待して手を出すことにする。
ここでは忘備録として、Win10/GTX1080Ti環境でTensorFlow2.3のインストール手順を書いておく。
環境
下記の環境で試してみた。
- Win10 Pro
- GTX1080Ti
- Python 3.7.9
- Anaconda Navigator 1.9.7
- Conda 4.6.11
CPU版TensorFlowについてはこの記事では触れない。
事前にAnaconda Navigatorから環境を新規作成しておくとよい。 Pythonは3.7を指定した。
環境ができたらコマンドプロンプトを開き、念のためpipを最新にする。
pip install -U pip
CUDA/cnDNNのインストール
今回は下記のバージョン組み合わせを対象とする。これ以外の組み合わせでは動作を試していない。
- TensorFlow 2.3.1
- CUDA 10.1
- Game Ready Driver 456.71
- cnDNN 7.6.5
CUDA 10.1
https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archive
すでにCUDA 9.0をインストールしていたが、そのまま上書きインストールしても問題なかった。
インストールに失敗する場合はドライバが古い可能性があるので下記から最新版へアップデートする。
Game Ready Driver 456.71
https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp
インストールが環境したらシステム環境変数に CUDA_PATH_V10.1 が追加されていることを確認する。
cnDNN 7.6.5
https://developer.nvidia.com/cudnn
- ※cnDNN ダウンロードにはNVIDIA Developperアカウントの作成およびアンケートの回答が必要。
- ※最新版しかダウンロードリンクが表示されないので Archived cuDNN Releases から過去バージョンをダウンロードする。
ダウンロードしたら.zipを展開して bin/include/libフォルダをCUDAをインストールしたディレクトリへ上書きする。
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v10.1
TensorFlow2.3のインストール
作成済みのConda環境からコマンドプロンプトを開き、pipでTensorFlowをインストール。念のためバージョンを指定する。
pip install tensorflow-gpu==2.3.1
ついでに kerasとdatasetもインストール。
pip install keras tensorflow_datasets
バージョンはlistから確認できる。
pip list
次に、TensorFlowが正しくインストールできているかを確認。
python -c "import tensorflow"
うまくインストールできれば下記のように表示される。
Successfully opened dynamic library cudart64_101.dll
ここで cudart64_101.dll not found といったエラーが出る場合は、CUDAが正しくインストールされていない可能性がある。 PCを再起動すると症状が消える場合もあるので、まずは落ち着いてPCを立ち上げなおそう。
動作確認
インストールが完了したら、試しにpythonスクリプトを実行してみる。
import tensorflow as tf tf.test.is_gpu_available( cuda_only=False, min_cuda_compute_capability=None )
実行するといろいろ表示されるが、
Created TensorFlow device (/device:GPU:0 with 8679 MB memory) -> physical GPU (device: 0, name: GeForce GTX 1080 Ti, pci bus id: 0000:01:00.0, compute capability: 6.1)
みたいな表示があればGPUを認識できている。
インストールは以上で完了。
あとは公式の入門ページを進めていこう。 https://www.tensorflow.org/tutorials/quickstart/beginner?hl=ja