TensorFlow2.3のインストール(Win10Pro+GTX1080Ti)
TensorFlow2.0のリリースから1年が経過した。 そろそろ安定してきていると期待して手を出すことにする。
ここでは忘備録として、Win10/GTX1080Ti環境でTensorFlow2.3のインストール手順を書いておく。
環境
下記の環境で試してみた。
- Win10 Pro
- GTX1080Ti
- Python 3.7.9
- Anaconda Navigator 1.9.7
- Conda 4.6.11
CPU版TensorFlowについてはこの記事では触れない。
事前にAnaconda Navigatorから環境を新規作成しておくとよい。 Pythonは3.7を指定した。
環境ができたらコマンドプロンプトを開き、念のためpipを最新にする。
pip install -U pip
CUDA/cnDNNのインストール
今回は下記のバージョン組み合わせを対象とする。これ以外の組み合わせでは動作を試していない。
- TensorFlow 2.3.1
- CUDA 10.1
- Game Ready Driver 456.71
- cnDNN 7.6.5
CUDA 10.1
https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archive
すでにCUDA 9.0をインストールしていたが、そのまま上書きインストールしても問題なかった。
インストールに失敗する場合はドライバが古い可能性があるので下記から最新版へアップデートする。
Game Ready Driver 456.71
https://www.nvidia.co.jp/Download/index.aspx?lang=jp
インストールが環境したらシステム環境変数に CUDA_PATH_V10.1 が追加されていることを確認する。
cnDNN 7.6.5
https://developer.nvidia.com/cudnn
- ※cnDNN ダウンロードにはNVIDIA Developperアカウントの作成およびアンケートの回答が必要。
- ※最新版しかダウンロードリンクが表示されないので Archived cuDNN Releases から過去バージョンをダウンロードする。
ダウンロードしたら.zipを展開して bin/include/libフォルダをCUDAをインストールしたディレクトリへ上書きする。
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v10.1
TensorFlow2.3のインストール
作成済みのConda環境からコマンドプロンプトを開き、pipでTensorFlowをインストール。念のためバージョンを指定する。
pip install tensorflow-gpu==2.3.1
ついでに kerasとdatasetもインストール。
pip install keras tensorflow_datasets
バージョンはlistから確認できる。
pip list
次に、TensorFlowが正しくインストールできているかを確認。
python -c "import tensorflow"
うまくインストールできれば下記のように表示される。
Successfully opened dynamic library cudart64_101.dll
ここで cudart64_101.dll not found といったエラーが出る場合は、CUDAが正しくインストールされていない可能性がある。 PCを再起動すると症状が消える場合もあるので、まずは落ち着いてPCを立ち上げなおそう。
動作確認
インストールが完了したら、試しにpythonスクリプトを実行してみる。
import tensorflow as tf tf.test.is_gpu_available( cuda_only=False, min_cuda_compute_capability=None )
実行するといろいろ表示されるが、
Created TensorFlow device (/device:GPU:0 with 8679 MB memory) -> physical GPU (device: 0, name: GeForce GTX 1080 Ti, pci bus id: 0000:01:00.0, compute capability: 6.1)
みたいな表示があればGPUを認識できている。
インストールは以上で完了。
あとは公式の入門ページを進めていこう。 https://www.tensorflow.org/tutorials/quickstart/beginner?hl=ja